カミナシ、東大松尾研発AIスタートアップStatHackの全株式を取得

プレスリリース

〜「ノンデスクワーカーが『挑戦し、報われる世界』の創造」の実現スピード加速のため、現場における画像認識AIの活用や現場向けの新たな事業展開も視野に〜

現場DXプラットフォーム『カミナシ』を提供する株式会社カミナシ(本社:東京都千代田区、代表取締役:諸岡 裕人、以下「カミナシ」)は、東京大学 松尾研究室発のAIスタートアップである株式会社StatHack(本社:東京都文京区、代表取締役:松葉 亮人、以下「StatHack(スタットハック)」)の全株式を取得し、完全子会社化しました。今後はグループとして、共に現場DXを推進していきます。

カミナシ_M&A

株式取得の背景・目的

カミナシは「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」というミッションのもと「ノンデスクワーカーが『挑戦し、報われる世界』の創造」というビジョンを掲げ、日本の就業人口の半数以上にあたる約3,900万人(※)のノンデスクワーカーの働き方を変革すべく、現場DXプラットフォーム『カミナシ』を提供しています。
『カミナシ』は、2020年6月末の提供開始以来、現場主導でデジタル化やDXが推進できるノーコードツールとして、食品や製造業、物流、ホテル・旅館など30業種を超える企業に導入いただいており、10,000箇所以上の現場のDXに寄与しています。

StatHackは「業界最高のUXでソフトウェアを提供し、働く人の幸せを達成する」というミッションを掲げ、AI(Deep Learning)を主軸に最先端技術を活用したソリューションを提供している東京大学 松尾研究室発のAIスタートアップです。
独自開発した画像認識AIモデルを活用し、製造業界において外観検査や員数検査といった属人的な製造工程を自動化するソリューションを開発・提供することで、工場などの現場DXを推進しています。

コロナ禍において現場DXは一気に進み、現在の現場では、これまで紙で行っていた作業をデジタル化するだけではなく、AIやIoTなどの技術を活用して業務のワークフロー自体を変えることが求められはじめています。
また、ここ数年でAI技術は大きく発展しており、以前は実現できなかったようなイノベーションを起こせる状況となりつつあります。
こういった状況においてカミナシは、最先端のAI技術を保有し、志を同じくしてノンデスクワーカーの働き方の変革に取り組むStatHackを完全子会社化することにより、さらに現場DXプラットフォーム『カミナシ』を進化させ高まる現場のニーズに応えること、またそれを通じ「ノンデスクワーカーが『挑戦し、報われる世界』の創造」というビジョンの実現スピードを加速させることができると判断し、本件株式取得を決定いたしました。

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「職業別就業者数」より当社算出

今後の展開・展望

カミナシでは、2023年3月に発表した中長期のプロダクト戦略「まるごと現場DX構想」を実現すべく、紙帳票のデジタル化にとどまらず、ノンデスクワーカーが働く環境を変革するためのマルチプロダクト化を進めています。
このたび、カミナシがStatHackを完全子会社化することにより、現在提供している『カミナシ』に画像認識AIを活用した新機能を追加することや、現場向けの新たな事業を展開すること等が可能になります。
『カミナシ』のさらなる成長とStatHackの持つAI開発ノウハウを活かしたさらなる事業拡大、それらを通じたビジョンの実現に向け、引き続き邁進してまいります。

東京大学 松尾教授 コメント

東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻 教授 松尾 豊氏

東京大学_松尾教授

StatHackは松葉さんを中心に優秀なメンバーでこれまでAIの開発を行ってきましたが、このたび、株式会社カミナシの一員となり、さらに大きな規模で現場のDXに活用されることを嬉しく思います。
今後も、スタートアップが起点となって、AIがさまざまな場で産業に寄与することにつながっていけばと思っています。

両社代表 コメント

株式会社StatHack 代表取締役CEO 松葉 亮人

StatHack_CEO_松葉

StatHackは、これまでソフトウェアの受託開発を事業の主軸としていましたが、より早く・より多くの現場の労働状況を変えるべく、新たにSaaS事業として、出荷前の製品個数カウントと記録を効率化するAIツール「Count AI」の提供を開始しました。そしてこのSaaS事業の立ち上げをきっかけに、さらなる付加価値向上のため、他社との資本提携を含めた連携を検討していました。
そういった状況の中で、カミナシの経営陣と出会い、対話を重ねるにつれ、カミナシの顧客基盤やデスクレスSaaS事業に関する知見と、StatHackのAIをはじめとした最先端技術を掛け合わせることで「現場のDXをより強力に推進する」という大きな挑戦ができるのではないかと考えるようになりました。また、その挑戦を通じ、StatHackのミッション「業界最高のUXでソフトウェアを提供し、働く人の幸せを達成する」もより追求していけるように思いました。加えて、実際にカミナシのメンバーと会って話をした際、一人ひとりが顧客に価値を届けることを第一の信条において、そこに最大限の情熱を注いでいることを感じ、改めて両社の目指す方向性の一致を確信し、このたび、カミナシのグループに参画するに至りました。
現場のノンデスクワーカーがDXをより推進できるよう、これからカミナシのメンバーと共に歩みを進めていけることを楽しみにしています。


株式会社カミナシ 代表取締役CEO 諸岡 裕人

カミナシ_CEO_諸岡

私はこれまで、現場に最新技術を導入したものの結果的に定着せずに実証実験で断念してしまう事例を数多く見てきました。しかし、10,000箇所を超える現場において、365日・毎日利用され、“現場のインフラ”とも言える『カミナシ』であれば、自然と最新技術が現場に浸透し、継続的に活用される状態を作ることができます。それにより、現場DXを強力に進展させることができると確信しています。
今後、StatHackとは “現場のデータ”の活用に取り組んでいく予定です。従来、現場におけるデータは、画像や動画といった構造定義がない「非構造化データ」が中心であり、処理や統計の難易度が高く有効活用することが難しいとされてきました。例えば、不具合が発生した際に撮影した写真が数千枚集まっても、後からそのデータを活用することはほぼ不可能といった状況にありました。このように未活用のまま眠っている“資産”を、StatHackの画像認識AI技術を活用することで、統計的な示唆の表示や情報をすぐに取り出せるような機能の開発にチャレンジしたいと考えています。
現場で働くノンデスクワーカーがカミナシを通じて最新のテクノロジーとつながり、自らの能力を拡張し、働き方を変えていく。そんな世界をStatHackの皆さんと創れることにワクワクしています。

株式会社StatHack 会社概要

StatHackは「業界最高のUXでソフトウェアを提供し、働く人の幸せを達成する」というミッションを掲げ、AI技術を活用したソリューションを提供している東京大学 松尾研究室発のAIスタートアップです。製造業界において、AI(Deep Learning)を主軸とした最先端技術を用いて、外観検査を中心とした属人的な製造工程を自動化し、現場のDXを推進しています。

会社名 :株式会社StatHack
所在地 :東京都文京区本郷6丁目25番14号 (HONGO EGG 内)
代表者 :代表取締役CEO 松葉 亮人
設立 :2021年8月
URL :https://www.stathack.jp/

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